タグ:博物館のおしごと
今後の情報発信のお知らせ/ブログを更新終了します
休館中ブログ「いまなにしてる?」の更新は、今回が最後になります。
約7カ月間、長いようで短い間でした。
たくさん見ていただき、ありがとうございました!
今後、当館は次のメディアにより情報を発信していきます。
① 公式X
当館の最新情報や、埼玉古墳群や博物館の豆知識、イベント実施の様子などを発信します。
「鉄剣エピソードゼロ」「古代人の日常」「博物館のおしごと」のような、シリーズ企画も行われることがあります。 Xのアカウントをお持ちの方限定になりますが、当館のファンなら必ずフォローしてみてください。
② 公式LINE(4月中旬から配信開始予定)
当館で今後行われるイベントや展示について、最新情報を配信します。
スマートフォンの「LINE」まで通知をお届けできるので、イベント開催を見逃したくない方にお勧めです!
4月には、次のページから友だち追加ができるようになります。
https://sakitama-muse.spec.ed.jp/official_line
③当HP
「新着情報」では、新しい展示の開始や他館との連携企画についてお知らせします。
「イベント情報」では、当館が開催する新しいイベントの情報が掲載されます。
「おうちミュージアム」から飛べる各ページでは、3次元モデルの紹介や、VR視聴に対応した「空中ガイドツアー」動画も公開中です。今後のコンテンツ追加にもご期待ください。
当ブログは更新を終了いたしますが、
当面の間「利用案内」の中に残りますので、過去記事を閲覧することができます。
(広報・学習支援担当)
「さきたま体験工房」リニューアル情報!
いよいよ、再開館まであと1週間となりました。
今回は、リニューアルした「さきたま体験工房」を特集いたします!
古代衣装の展示
体験工房に入ると、古代の衣装や甲冑、金錯銘鉄剣の模型が目に入ります。
その脇に、2体の古代人がお出迎え。
古代衣装の展示
「まが玉づくり体験」お試しコーナー
当館の大人気イベント「まが玉づくり体験」。やわらかい石(滑石)を、やすりで削って形を作っていく体験です。
石のかたさや削り方を試してから、参加を決めたい方はこちらでお試しができるようになりました。
まが玉づくり お試しコーナー
黒の石は他よりかなり硬いです! ここで実感してみてください。
学習クイズ・さわれる資料コーナー
工房に入って右手の壁側の展示も大きく変わりました。
扉に、古代のくらしに関する問題が付いています。扉を開けると、その答えとなる物が中に入っています!
クイズに挑戦しながら、古代のことがわかるようになります。
基本的に実物の資料に触ることはできないのですが、一部さわれる資料もあります。
このコーナーで古代のことを学ぶと、国宝展示室の資料がより身近に感じられると思います!
その他
他にも工房内サイネージでは、博物館や古墳群の概要ムービー、古墳時代に関する全10問のクイズ、まが玉づくり体験のダイジェスト映像など「さきたまTV」を放映します。
小さいお子様から大人まで、博物館をより楽しめる「さきたま体験工房」は、開館中は常時入ることができます(※)。
ぜひ立ち寄ってみてください。
(広報・学習支援担当)
※「まが玉づくり体験」実施中は、一部の椅子と机が利用できなくなりますのでご了承ください。
「あおぞら まが玉教室&キッズ古墳群ガイドツアー」開催しました。
今回は、3月3日(日)に行われた「あおぞら まが玉教室」と「キッズ古墳群ガイドツアー」のようすをお伝えします。
あおぞら まが玉教室
当館で常時開催していた「まが玉づくり体験」は休館に伴い休止中のため、まが玉を屋外で作れるイベントを開催しました。会場は さきたま古墳公園の駐車場からほど近い、「北側レストハウス」でした。
参加者は計213名! 前回の11月に続いて多くの方に来場いただきました。
当日は冷たい風が吹き抜けていたため、いつもは水を使うところをぬるま湯に変えて実施しました。
3月に入ったとはいえ、当館のある行田市もまだまだ冷たい風や雨が多い毎日です。
会場の様子。
古代人も来ていたようです。
キッズ古墳群ガイドツアー
職員の解説を聞きながら、公園内の古墳をめぐる「古墳群ガイドツアー」。
今回は、小学生~高校生を対象に、丸墓山古墳・稲荷山古墳・将軍山古墳の3つをめぐりました。
丸墓山古墳に続く道付近で解説をしているところ。
当日はちょうど梅が咲いている時期でした。愛宕山~丸墓山間の園道や稲荷山古墳付近など、公園内には各所に梅の木があります。
丸墓山古墳に登る参加者の皆さん。
今回は丸墓山古墳・稲荷山古墳と、登れる古墳が2つ入ったコースでしたが、皆さん最後まで元気いっぱいでした。
将軍山古墳の前で解説をしているようす。
今回の2つのイベントで、今年度のイベントはすべて終了しました。
4月の再開館が近くなり、このブログ更新も残り少なくなってきました。
いま、再開館に向けて新しいことを用意していますので、残りの回でいくつか紹介していく予定です。お楽しみに!
(広報・学習支援担当)
愛宕山古墳 現地見学会を開催しました/発掘調査③
2024年2月3日(土)に愛宕山古墳の現地見学会を開催しました。
数日前には雪が降ってしまいましたが、当日は晴天に恵まれ、計401名の方にご参加いただきました。多くのご参加ありがとうございました!
学芸員からは、調査の成果として、①周堀(内堀・外堀)を確認できたこと ②前方部で旧表土(古墳時代の地表面)及び中断テラスが確認できたこと ③前方部の墳丘の始まりや墳裾部を確認できたことを中心にお話ししました。
また、見学会では普段登ることのできない墳丘に登っていただくこともメインのひとつでした。普段と違った景色で古墳をご覧いただけたのではないかと思います。
見学会の様子1
見学会の様子2
見学会の様子3
さて、ブログにて発掘調査の様子をお伝えしてきましたが、発掘調査も終盤を迎え、今回で最後になります。
埋め戻しの様子
調査が終了したら、掘った土は埋め戻していきます。遺構保存のため墳丘に重機の立ち入りは禁止されています。そのため、墳丘の土は人力で埋め戻しています。
遺物洗浄の様子
これから出土遺物の観察や研究をするため、遺物についた土を丁寧に落としていきます。
前方部側完掘
見学会で発表した成果は今後の調査・研究でさらに検討を加えていき、最終的な成果は報告書やまた別の形で皆様にご紹介したいと思います。
(史跡整備担当)
学芸員の仕事にチャレンジ!「古墳の調査をしてみよう」を開催しました。
当館は、小・中学生を対象にした全3回の継続型イベント「学芸員の仕事にチャレンジ!」を開催してきました。
今年度の初回は「古墳を歩いて大きさを測ってみよう」、第2回は「出土物を観察スケッチしよう」、
まとめとなる3回目は、「古墳の調査をしてみよう」と題して、愛宕山古墳の発掘体験を行いました。
本物の古墳を発掘できるなんて、なかなかできないスペシャルな体験です。
愛宕山古墳の発掘体験
愛宕山古墳の発掘現場で学芸員が説明を行っているところ。
学芸員から発掘の仕方について説明を受けたあと、いよいよ発掘体験の開始です。
土が固くて掘るのは大変ですが、みんな夢中で掘り続けています。
土を掘っている参加者の皆さん。
掘っているうちに、ただの土とはちがう、石のようなものが…
なんと埴輪の欠片が見つかりました!
本物の遺物の発見に、大興奮の子供たち(と、保護者の皆様)。
様子を見に来た古代人も、一緒に発掘体験を楽しみました。
発掘現場にやってきた古代人。
発掘に挑戦する古代人。
今回は発掘体験のほかに、遺物洗い体験も行いました。
ブラシを使って軽くたたくように、丁寧に土をおとしていきます。
きれいになった欠片が埴輪や土器のどの部分なのか、学芸員に聞いている子もいました。
本イベントの参加者の中から、未来の学芸員が生まれるかもしれません。
今回の体験をとおして、学芸員の仕事の魅力が子供たちに伝わったら私たちも嬉しいです。
来年度も親子で参加できるイベントを企画していますので、ぜひご期待ください。
(広報・学習支援担当)
愛宕山古墳、発掘中です!② ★
今年も新年早々、発掘調査が始まっています。
今回の調査は墳丘南側(前方部側)の周堀と墳丘北側(後円部側)の墳裾の範囲を確認することが目的ですが、墳丘南側の周堀はほぼ調査が完了しました。
重機で掘削した後、遺構面を確認するために移植ゴテ(=園芸などで使用する小さなスコップ)、ガリ(または三角など呼び方は様々あります)、鋤簾(ジョレン)などの道具を駆使してきれいにしていきます。
(精査作業の様子)
すると...
(遺構検出状況)
写真だと少しわかりづらいですが、画面右と左で土の色の違いがわかるでしょうか。左のほうが黒っぽい土ですね。そして中央奥に逆三角形でまた少し違う土があります。
マーカーで記すとこんな感じになります。↓
遺構検出状況2
昭和56年の調査成果の図面と照らし合わせると、これらの遺構が中堤・外堀・外堀を壊す新しい溝ということが明らかになりました。前回の調査で見つかった遺構の続きが検出されたことは今回の成果のひとつです。
また、墳丘側には内堀も確認されましたが、新しい時期の溝がいくつか入り込んでおり、墳丘の立ち上がりと内堀との境はまだ検討中です。
一方、内堀からは埴輪片がある程度まとまって出土しました。内堀は墳丘に近いため、崩れ落ちてきた破片が溜まりやすいのだと思われます。
発掘調査は、平面だけではなく断面も大切な情報となります。平面的に遺構が確認出来たら、掘削しながらどのように土が堆積したのかを断面で確認していきます。
(図面作成の様子)
年明けからは前方部の墳丘をメインに掘削していきます。旧表土(=古墳築造当時の地表面)、埴輪列(=埴輪が並んでいた痕跡)、テラス(=墳丘の途中にある、埴輪が並べられていた平坦な部分)を確認することが目標です。
(前方部墳丘掘削状況)
墳丘は中軸から東側に1m幅で広げました。ここから慎重に掘り下げ、築造当初の面を確認します。
早いもので調査もあと2か月を切りました。風の強い時期になりますが、引き続き調査を進めていきたいと思います!
なお、今回ご紹介した成果は現段階の所見で、今後調査の進展や整理作業の過程で調査見解が変わる可能性もあります。何卒ご了承ください。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
(史跡整備担当)
ブログ読者プレゼント「国宝を集めよう!」⑦
今回の国宝は「銀環」です。
これまで記事で紹介した国宝7点を覚えてクイズに答えると、先着20名の方にプレゼントが当たります!
(プレゼントは終了しました)
企画概要は下のページをチェック!
https://sakitama-muse.spec.ed.jp/blogpresent_kokuhou
ボランティアを募集します!+活動紹介(環境整備) ★
1月12日より、来年度ボランティアの募集が始まりました。
募集するのは、環境整備ボランティア30名程度、学習支援ボランティア若干名です。
学習支援ボランティアの活動内容は以前にも紹介したので、
今回は環境整備ボランティアの活動について紹介していきます。
活動日時は、毎週火曜日9:00~11:00です。原則、月2回程度の参加をお願いしています。
主な内容は ①園内の除草・清掃、②花の植え替え・手入れ です。
①園内の除草・清掃
環境整備ボランティアの皆さんには、お花のあるところを中心に、除草をしたり落ち葉を集めたりしていただいています。
さきたま古墳公園は39.6万㎡の広さがあり、これは東京ディズニーランドより少し小さいくらいなので、きれいに保つのは大変です。もちろん清掃会社の方にも日々の清掃をお願いしていますが、ボランティアの皆さんのお力があるとたいへん助かります。
新レストハウス前花壇除草の様子
②花の植え替え・手入れ
公園内にいくつかある花壇に、様々な花を植えていただきます。マリーゴールド、水仙、ユリ、プランターにはパンジーなど、種類豊富です。
博物館や新レストハウス、中の山古墳を訪れたときにはこれらの花がお迎えしてくれますが、こうした花は環境整備ボランティアの皆様のおかげで維持できています。
事務室付近にグリーンカーテンの設置もあります。
グリーンカーテン設置の様子。
ボランティアなので報酬をご用意することはできないのですが、お花を育てることに関連して「ベニバナ染め」という行事をボランティアの皆様で開催することがあります。
種を撒いて花を付けたベニバナを集めて、お持ちの布製品を染めることができます。きれいな色に染まって楽しいので、ボランティアに参加されたらぜひやってみてください。
ベニバナで染めたタオル。
※量が限られているため、環境整備ボランティアの皆様以外の参加は不可としています。
お花の世話が好き、古墳や自然が好きな方は、環境整備ボランティアに参加してみませんか?
申込用紙、詳細は次のページからご確認ください。
(広報・学習支援担当)
ブログ読者プレゼント「国宝を集めよう!」⑤
今回の国宝は「画文帯環状乳神獣鏡」です。
今後の記事で発表される国宝7点を覚えてクイズに答えると、先着20名の方にプレゼントが当たります!
(プレゼントは終了しました)
企画概要は下のページをチェック!
https://sakitama-muse.spec.ed.jp/blogpresent_kokuhou
新しい3Dモデル公開しました!!③
水鳥形埴輪の3Dモデルを公開しました。
今回3Dモデル化した館蔵資料は、瓦塚古墳から出土した水鳥形埴輪です。この水鳥形埴輪は、平成2年度に実施された瓦塚古墳の発掘調査で前方部西側の外堀から出土し、その出土状況から本来は中堤に並べられていたものと推測されています。この資料は足ひれがあることから水鳥であるとされており、白っぽい粘土が塗ってある可能性があることから白鳥を模したものかもしれません。
瓦塚古墳ではこれ以外にも多くの形象埴輪が出土しており、それらの出土状況からどのような配列で形象埴輪が並べられていたのかを復元し、形象埴輪を古墳に並べることの意味を考える研究も行われています。
今後とも少しずつではありますが、瓦塚古墳の形象埴輪をご紹介していきたいと考えています。
(史跡整備担当)
↓ 3Dモデルを見てみる
研修会に参加しました。
先月、埼玉県博物館連絡協議会東・北部地域連絡協議会主催による研修会が開催されました。
「埼玉県博物館連絡協議会」とは、会員相互の交流と連携を目的に、県内81か所(令和5年度現在)の博物館関連施設が加盟する団体で、現在県内4つの地域協議会(南部、西部、東・北部、秩父)に分かれてそれぞれが活動を行っています。さきたま史跡の博物館が所属する東・北部地域連絡協議会(24か所が所属)では、例年夏から秋にかけてスタンプラリー事業、秋に研修会を行っています。
今年度の秋の研修会は、宮代町にある日本工業大学工業技術博物館を会場に行われました。
展示見学の様子。
同博物館は、機械を作る機械「工作機械」をテーマにした博物館で、我が国産業の発展に貢献した歴史的価値の高い工作機械を中心に400点以上の工業製品を展示しています。研修では、日本工業大学客員教授の清水伸二館長より、工作機械を展示する意義と博物館の取組みについての講演の後、常設展示室で工作機械の動態展示や町工場の復元展示などを見学しました。
今回の研修は、一見すると自分たちの博物館に直接つながりのない工作機械がテーマでしたが、近代日本の人々の生活に身近となった機械製品が生まれた背景を知る機会となり、当時の歴史や生活文化を改めて深く理解できました。また展示資料の分野は違っても、博物館に共通する課題を共有することができ、たいへん有意義な研修会となりました。
(kisamin。)
休館中の展示室の「いま」は?
令和5年9月1日から始まりました改修工事期間中の展示室の様子をご紹介します。
こちらは休館前の国宝展示室と企画展示室の様子です。
休館中は展示室内も工事を実施するため、展示ケース内の埴輪等を取り出し、ケース内を空にしました。
そして、9月下旬からは一部の展示ケースや床にはベニヤ板が張られ、工事が始まりました。
休館から3か月経った現在も展示室は照明や空調などの改修工事を実施中です。
(資料・展示担当)