周辺の文化財

前玉神社

式内社前玉神社社殿は浅間塚古墳上に建っています。社殿への階段両側には、1697(元禄10)年に埼玉村の氏子が奉納した国内最古級の灯籠形万葉歌碑があります。
社殿に向かい右側は「埼玉の津」、左側は「小埼の沼」の歌が刻まれています。

灯籠型歌碑左・右

八幡山古墳【県指定】

八幡山古墳は小針沼干拓の土取により墳丘が失われ、巨大な横穴式石室が露出しています。築造は7世紀前半、形は円墳でした。石室出土の漆塗木棺片は関東では2例のみで、限られた身分の人しか使えない貴重なものでした。土日祝日は石室内を公開しています。

所在地:行田市藤原町1-27-2

 

地蔵塚古墳【県指定】

地蔵塚古墳は1辺約4.5mの方墳です。築造は7世紀中葉とされ、石室壁の線刻画が有名です。線刻画では馬や船に乗って櫂を持つ人物、水鳥などが描かれています。
石室は公開されていませんが、埼玉県立歴史と民俗の博物館で石室の複製を見ることができます。

所在地:行田市藤原町2-28-1

 

忍城跡

忍城は文明年間に成田氏により築かれ、1590(天正18)年までの約100年間、成田氏の居城でした。難攻不落の名城とされますが、特に石田三成による水攻めは有名です。以後、江戸時代を通じて徳川の譜代や親藩の大名が城主として入りましたが、1873(明治6)年に取り壊されました。現在の御三階櫓は1988(昭和63)年に御三階櫓が再建されたものです。本丸跡には行田市郷土博物館があり、行田の歴史と文化を学ぶことができます。
郷土資料館所在地:行田市本丸17-23

忍城
 

日本遺産 足袋蔵のまち 行田

2017(平成29)年4月、行田市が提案した「和装文化の足元を支え続ける足袋蔵のまち 行田」が日本遺産に認定されました。

行田の足袋は江戸時代中期には生産が始まったとされ、当時の書物に「忍のさし足袋名産なり」と記されるほどでした。その後も生産は続けられ、最盛期の1938(昭和13)年頃には全国の8割を生産するほどまでになりました。

現在でも、行田のまちなかには足袋蔵と呼ばれる建物が80棟近く残っています。これらは土蔵造、石造、鉄骨煉瓦造、鉄筋コンクリート造、モルタル造、木造など様々な素材で造られています。