奥の山古墳

6世紀中頃 前方後円墳 墳丘長66.4m

密接する古墳群

北鴻巣駅から武蔵水路に沿ってさきたま緑道を歩いていくと、最初に目に入るのが奥の山古墳です。埼玉古墳群の他の古墳と同様に長方形の二重の周堀が巡りますが、堀の一部は後から造られた鉄砲山古墳と一部重なっています。2つの古墳が非常に密接して造られたことがわかります。

平成30年度の調査で、南西隅角の中堤が一部外側に突出することがわかりました。発掘調査の成果を反映する形で、整備工事を行っています。

 

珍しい出土遺物

墳丘の造出しからは、多くの須恵器が出土しています。中でも須恵器の子持壺は、全国的にも出土例が少ない、珍しいものです。造出しからは他に、馬に乗る人物を模した埴輪の破片が出土しています。最近の調査では外側の堀の南西コーナーから盾持人埴輪が見つかりました。盾持人埴輪は古墳を邪悪なものから守るために並べられた埴輪です。奥の山古墳の南の端で、古墳を守護する役割を与えられていたのかもしれません。

 

・北側の鉄砲山古墳と堀が近接

・須恵器の子持壺が出土

・盾持人埴輪が南西コーナーから出土

奥の山古墳

写真:3枚 更新:2021/05/12 作成:2021/05/12 管理
盾持人埴輪出土状況