将軍山古墳

6世紀後半 前方後円墳 墳丘長90m

横穴式石室の発見

埼玉古墳群の北東部に位置する将軍山古墳は、全長90mの前方後円墳です。明治時代に後円部に造られた横穴式石室が発掘され、多くの副葬品が出土しました。石室には、遠方より運ばれた二種類の石材が使われていることがわかっています。墳丘の東側は削平され、崩落も進んでいたため、平成3年から古墳の復原整備工事を行いました。墳丘、周囲の堀の復原や、墳丘に埴輪のレプリカを並べるなど、古墳が造られた当時に近い形で整備しています。古墳の内部には、複製の石室や遺物の置かれた状態を見学できる施設、「将軍山古墳展示館」が平成9年にオープンしています。

 

きらびやかな副葬品

横穴式石室からは多種多様な副葬品が見つかっています。中でも馬冑と呼ばれる馬の武装用の冑は、国内の出土が3例と少なく、大変珍しい遺物です。他にも、蛇行状鉄器と呼ばれる旗ざお金具などの馬具や環頭大刀などの武器・武具、銅鋺などの容器など、豪華な品々が一緒に納められていたことがわかっています。

 

・後円部から横穴式石室が発見

・馬冑など豪華な副葬品が出土

・将軍山古墳展示館として整備しており内部の見学が可能

将軍山古墳

写真:4枚 更新:2021/05/12 作成:2021/05/12 管理
将軍山古墳展示館内
石室床面検出