出張授業で火おこしに挑戦!?          

 博物館本館は現在休館中ですが、「呼んで学ぶ」を実現するため、学習支援担当は様々な学校に出張授業を実施しています。今回は県内の特別支援学校での実践をご紹介します。

 

 

 今回、出張授業を行ったのは県内の特別支援学校高等部1年生30名。古代人も一緒に授業に参加してくれました。

 

授業のようす。自己紹介する古代人。授業のようす。自己紹介する古代人。

 前半は、「古墳時代へタイムスリップ」です。これは、「古墳時代がどんな時代なのか」、「埼玉古墳群ってどんな場所なのか」、「はにわって何か」など古代についての学習を行います。ただ難しい話を一方的に聞いていてもつまらないので、説明の中にはたくさんのクイズが出てきます。そのクイズの回答をグループで考え、ホワイトボードに書いていきます。時には大人でも難しいような問題を、友達と協力して回答を導き出していました。正解したグループには大きな拍手が送られていました。

 また、授業の最後には本物の遺物(今回は円筒埴輪片)をさわる時間も設けました。生徒の皆さんが目を輝かせながらやさしくさわる姿が印象的でした。

 埴輪片を観察しているところ。埴輪片を観察しているところ。

 後半は、「火おこしに挑戦!」です。古代の発火具を用いて実際に火を出すことに挑戦します。始めに、職員が道具の使い方を実演し、グループに分かれて体験開始です。

 開始直後は、はじめて触る器具に悪戦苦闘する様子が見られましたが、ここで登場するのが力強い助っ人です。当館には学習支援ボランティアが在籍しており、今日も4名の方がお手伝いに来てくれました。百戦錬磨のボランティアさんのアドバイスにより少しずつ煙が発生し、焦げ臭いにおいがしてきました。一生懸命火おこし器具を上下に動かす生徒の額には汗が。一生懸命、物事に取り組む姿は本当にかっこいいです。コツをつかむことに成功し、火種が十分できたら感動の瞬間はもうすぐです。火種を麻の繊維に包み、それをトングではさんでゆっくり回していくと・・・。火が起こりました!火をつけてうれしそうな生徒。それを笑顔で見守る友達と先生方。自然と大きな拍手が起こります。一人が火おこしに成功するのを見ると、自分も火をつけてみたいという思いが強くなります。そこからは、どのグループからもきれいな火が起こり、大きな拍手と歓声が上がっていました。

 火おこしのようす。 火おこしのようす。火が着いた。

 

 今回の出張授業で古代のことや埼玉古墳群に少しでも興味をもってくれたら幸いです。

 出張授業は今後も様々な学校で行われる予定です。今後の更新も楽しみにしていてください。

 (広報・学習支援担当)