休館中ブログ
学芸員の仕事にチャレンジ!「古墳の調査をしてみよう」を開催しました。
当館は、小・中学生を対象にした全3回の継続型イベント「学芸員の仕事にチャレンジ!」を開催してきました。
今年度の初回は「古墳を歩いて大きさを測ってみよう」、第2回は「出土物を観察スケッチしよう」、
まとめとなる3回目は、「古墳の調査をしてみよう」と題して、愛宕山古墳の発掘体験を行いました。
本物の古墳を発掘できるなんて、なかなかできないスペシャルな体験です。
愛宕山古墳の発掘体験
愛宕山古墳の発掘現場で学芸員が説明を行っているところ。
学芸員から発掘の仕方について説明を受けたあと、いよいよ発掘体験の開始です。
土が固くて掘るのは大変ですが、みんな夢中で掘り続けています。
土を掘っている参加者の皆さん。
掘っているうちに、ただの土とはちがう、石のようなものが…
なんと埴輪の欠片が見つかりました!
本物の遺物の発見に、大興奮の子供たち(と、保護者の皆様)。
様子を見に来た古代人も、一緒に発掘体験を楽しみました。
発掘現場にやってきた古代人。
発掘に挑戦する古代人。
今回は発掘体験のほかに、遺物洗い体験も行いました。
ブラシを使って軽くたたくように、丁寧に土をおとしていきます。
きれいになった欠片が埴輪や土器のどの部分なのか、学芸員に聞いている子もいました。
本イベントの参加者の中から、未来の学芸員が生まれるかもしれません。
今回の体験をとおして、学芸員の仕事の魅力が子供たちに伝わったら私たちも嬉しいです。
来年度も親子で参加できるイベントを企画していますので、ぜひご期待ください。
(広報・学習支援担当)
公園に雪が降りました。
2月5日午後から翌6日未明にかけて、さきたま古墳公園のある行田市にもかなりの雪が降りました。
6日午前中までの積雪量は10センチ程度でした。
雪を被った古墳もなかなか映えています.。
園内、特に草地は雪で覆われています。
枝が折れて散乱しているところや、木から雪が落ちてきそうなところもあります。
ご利用の際は足元を含めた周囲にお気をつけください。
なお、将軍山古墳展示館周辺については、皆様が安全に入館できるよう、雪かきを行いました。
まだ雪が解けのこっている古墳もあります。この機会に雪を被った古墳をお楽しみください。
丸墓山墳頂から見た小円墳付近の写真(11時撮影)。
(総務・公園管理担当)
古代人、出張授業をお手伝い(オリジナル埴輪を作ろう!)
どうも、古代人です。
また博物館の出張授業をお手伝いしたので、そのときのことを書きます!
(前回のお手伝い記事→ 小学校向け「古墳時代へタイムスリップ!」)
今回の出張授業は「オリジナル埴輪を作ろう!」。埴輪(はにわ)の作り方を勉強して、実際に作ってみる授業だよ。
小学生の高学年からが多いけど、特別支援学校(学級)や中学生のみんなもやっている大人気プログラムなんだって。
授業のようす。
埴輪を作る前に、博物館の職員の方から埴輪についてお話があったよ。
埴輪の種類についての図。埼玉古墳群ガイドブック7頁より。
埴輪には、大きく分けると「円筒埴輪」と「形象埴輪」の2種類があるんだ。
円筒埴輪は古墳が造られた当時に周りを囲むように置かれていて、邪悪なものが中に入らないように区切る役割があったと考えられているよ。
形象埴輪は、色々な職業の人や動物、道具等をかたどって作られた埴輪で、埋葬された人が生きていた時の様子を再現するために使われたと考えられているよ。
今回は「オリジナル埴輪」を作る授業だから、最終的な形はみなさん次第。授業の前に、自分が作りたい埴輪のイメージを考えてきてもらっているよ。ただ実際に作ってみるとイメージ通りにするのは難しいときもあるから、調整するのもひとつの勉強だね。
埴輪のことを勉強したら、基本的なつくり方の解説。動画で見るのがわかりやすいよね。
動画:粘土を伸ばして輪にして置くまで。
こういう風に粘土をのばして輪っかを作り、積み上げていくんだ。輪っかをつくるから、はに「わ」っていうんだね。
輪を積み上げている途中。
わたしは今回、みんなに作り方のアドバイスをする係だったよ。といっても、コツをつかんだらみんな自身のイメージ通りに作っていくから、お手伝いをするのは途中までだけど…
完成したオリジナル埴輪4体。
オリジナルはにわが完成!
かざりを付けたり顔を描いたりすると、雰囲気が全く変わって楽しいね!
授業をしたみんなが将来歴史の勉強をするときは、埴輪を作ったことを思い出してもらえたらいいな。
(古代人)
愛宕山古墳、発掘中です!② ★
今年も新年早々、発掘調査が始まっています。
今回の調査は墳丘南側(前方部側)の周堀と墳丘北側(後円部側)の墳裾の範囲を確認することが目的ですが、墳丘南側の周堀はほぼ調査が完了しました。
重機で掘削した後、遺構面を確認するために移植ゴテ(=園芸などで使用する小さなスコップ)、ガリ(または三角など呼び方は様々あります)、鋤簾(ジョレン)などの道具を駆使してきれいにしていきます。
(精査作業の様子)
すると...
(遺構検出状況)
写真だと少しわかりづらいですが、画面右と左で土の色の違いがわかるでしょうか。左のほうが黒っぽい土ですね。そして中央奥に逆三角形でまた少し違う土があります。
マーカーで記すとこんな感じになります。↓
遺構検出状況2
昭和56年の調査成果の図面と照らし合わせると、これらの遺構が中堤・外堀・外堀を壊す新しい溝ということが明らかになりました。前回の調査で見つかった遺構の続きが検出されたことは今回の成果のひとつです。
また、墳丘側には内堀も確認されましたが、新しい時期の溝がいくつか入り込んでおり、墳丘の立ち上がりと内堀との境はまだ検討中です。
一方、内堀からは埴輪片がある程度まとまって出土しました。内堀は墳丘に近いため、崩れ落ちてきた破片が溜まりやすいのだと思われます。
発掘調査は、平面だけではなく断面も大切な情報となります。平面的に遺構が確認出来たら、掘削しながらどのように土が堆積したのかを断面で確認していきます。
(図面作成の様子)
年明けからは前方部の墳丘をメインに掘削していきます。旧表土(=古墳築造当時の地表面)、埴輪列(=埴輪が並んでいた痕跡)、テラス(=墳丘の途中にある、埴輪が並べられていた平坦な部分)を確認することが目標です。
(前方部墳丘掘削状況)
墳丘は中軸から東側に1m幅で広げました。ここから慎重に掘り下げ、築造当初の面を確認します。
早いもので調査もあと2か月を切りました。風の強い時期になりますが、引き続き調査を進めていきたいと思います!
なお、今回ご紹介した成果は現段階の所見で、今後調査の進展や整理作業の過程で調査見解が変わる可能性もあります。何卒ご了承ください。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
(史跡整備担当)
ブログ読者プレゼント「国宝を集めよう!」⑦
今回の国宝は「銀環」です。
これまで記事で紹介した国宝7点を覚えてクイズに答えると、先着20名の方にプレゼントが当たります!
(プレゼントは終了しました)
企画概要は下のページをチェック!
https://sakitama-muse.spec.ed.jp/blogpresent_kokuhou
休館中でもグッズは買えるんです。② ★
休館中でもグッズがほしい という方必見!
実は休館中でも当館のグッズは郵送によってご購入いただけるんです。(代金先払い。お届けは、代金お支払から2週間程度要します。)
どれもオリジナルで人気なものばかりですが、今回はその中でも、特に売れ筋なものを紹介いたします。
①トートバック白・黒
「国宝金錯銘鉄剣」の銘文をプリントしたシンプルデザインの白いトートバックと、
黒地に白く浮かび上がる埴輪のデザインがかっこいい黒のトートバックです。
持ち手も長く、手提げでも肩掛けでもちょうどいいサイズです。
白と黒どちらがお好みでしょうか。(なお、白は先日再販開始しました)
②国宝鉄剣箸
昨年度の新作、「国宝金錯銘鉄剣」の115文字が刻まれた箸です。
高級感のある内装金色の箱になんと赤と黒の2膳が入っています。
自分用にも贈呈用にもなる一品です。
③マスキングテープ「古墳と埴輪」
こちらも昨年度の新作。さきたま古墳公園の各古墳と埴輪のイラストが並んだマスキングテープです。これを持ってさきたま古墳公園を散策し、実物とイラストを比べてみてはいかがでしょうか。
※博物館本館は休館中ですが、さきたま古墳公園、将軍山古墳展示館はご利用いただけます。
全てのグッズ情報は以下からご覧いただけます。
通信販売については、下記ページを御参照ください。
・通信販売の申込方法について - 埼玉県立さきたま史跡の博物館
ブログ読者プレゼント「国宝を集めよう!」⑥
今回の国宝は「鈴杏葉」です。
今後の記事で発表される国宝7点を覚えてクイズに答えると、先着20名の方にプレゼントが当たります!
(プレゼントは終了しました)
企画概要は下のページをチェック!
https://sakitama-muse.spec.ed.jp/blogpresent_kokuhou