2024年1月の記事一覧

古代人、出張授業をお手伝い(オリジナル埴輪を作ろう!)

 どうも、古代人です。

 

 

 また博物館の出張授業をお手伝いしたので、そのときのことを書きます!

 (前回のお手伝い記事→ 小学校向け「古墳時代へタイムスリップ!

 


 今回の出張授業は「オリジナル埴輪を作ろう!」。埴輪(はにわ)の作り方を勉強して、実際に作ってみる授業だよ。

 小学生の高学年からが多いけど、特別支援学校(学級)や中学生のみんなもやっている大人気プログラムなんだって。

授業のようす。授業のようす。

 

 


 埴輪を作る前に、博物館の職員の方から埴輪についてお話があったよ。

 埴輪の種類についての図。埼玉古墳群ガイドブック7頁より。埴輪の種類についての図。埼玉古墳群ガイドブック7頁より。

 埴輪には、大きく分けると「円筒埴輪」と「形象埴輪」の2種類があるんだ。

 円筒埴輪は古墳が造られた当時に周りを囲むように置かれていて、邪悪なものが中に入らないように区切る役割があったと考えられているよ。

 形象埴輪は、色々な職業の人や動物、道具等をかたどって作られた埴輪で、埋葬された人が生きていた時の様子を再現するために使われたと考えられているよ。

 

 

 今回は「オリジナル埴輪」を作る授業だから、最終的な形はみなさん次第。授業の前に、自分が作りたい埴輪のイメージを考えてきてもらっているよ。ただ実際に作ってみるとイメージ通りにするのは難しいときもあるから、調整するのもひとつの勉強だね。

 

 

 埴輪のことを勉強したら、基本的なつくり方の解説。動画で見るのがわかりやすいよね。

 動画:粘土を伸ばして輪にして置くまで。

こういう風に粘土をのばして輪っかを作り、積み上げていくんだ。輪っかをつくるから、はに「」っていうんだね。

粘土で作った輪を積み上げている途中。輪を積み上げている途中。

  わたしは今回、みんなに作り方のアドバイスをする係だったよ。といっても、コツをつかんだらみんな自身のイメージ通りに作っていくから、お手伝いをするのは途中までだけど…

 

 

完成したオリジナル埴輪4体。
完成したオリジナル埴輪4体。

 オリジナルはにわが完成!

 かざりを付けたり顔を描いたりすると、雰囲気が全く変わって楽しいね!

 

 

 授業をしたみんなが将来歴史の勉強をするときは、埴輪を作ったことを思い出してもらえたらいいな。

 

 

(古代人)

愛宕山古墳、発掘中です!② ★       

今年も新年早々、発掘調査が始まっています。

 

 

今回の調査は墳丘南側(前方部側)の周堀と墳丘北側(後円部側)の墳裾の範囲を確認することが目的ですが、墳丘南側の周堀はほぼ調査が完了しました。

 

重機で掘削した後、遺構面を確認するために移植ゴテ(=園芸などで使用する小さなスコップ)、ガリ(または三角など呼び方は様々あります)、鋤簾(ジョレン)などの道具を駆使してきれいにしていきます。

精査作業の様子。(精査作業の様子)

すると...

 

遺構検出状況(遺構検出状況)

写真だと少しわかりづらいですが、画面右と左で土の色の違いがわかるでしょうか。左のほうが黒っぽい土ですね。そして中央奥に逆三角形でまた少し違う土があります。

マーカーで記すとこんな感じになります。↓
遺構検出状況2遺構検出状況2

 昭和56年の調査成果の図面と照らし合わせると、これらの遺構が中堤・外堀・外堀を壊す新しい溝ということが明らかになりました。前回の調査で見つかった遺構の続きが検出されたことは今回の成果のひとつです。

 

 また、墳丘側には内堀も確認されましたが、新しい時期の溝がいくつか入り込んでおり、墳丘の立ち上がりと内堀との境はまだ検討中です。

一方、内堀からは埴輪片がある程度まとまって出土しました。内堀は墳丘に近いため、崩れ落ちてきた破片が溜まりやすいのだと思われます。

 

 

 発掘調査は、平面だけではなく断面も大切な情報となります。平面的に遺構が確認出来たら、掘削しながらどのように土が堆積したのかを断面で確認していきます。

図面作成の様子(図面作成の様子)

 年明けからは前方部の墳丘をメインに掘削していきます。旧表土(=古墳築造当時の地表面)、埴輪列(=埴輪が並んでいた痕跡)、テラス(=墳丘の途中にある、埴輪が並べられていた平坦な部分)を確認することが目標です。

 

前方部墳丘掘削状況(前方部墳丘掘削状況)

墳丘は中軸から東側に1m幅で広げました。ここから慎重に掘り下げ、築造当初の面を確認します。

 

 

早いもので調査もあと2か月を切りました。風の強い時期になりますが、引き続き調査を進めていきたいと思います!

 

なお、今回ご紹介した成果は現段階の所見で、今後調査の進展や整理作業の過程で調査見解が変わる可能性もあります。何卒ご了承ください。

 
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

(史跡整備担当)


ブログ読者プレゼント「国宝を集めよう!」⑦

「国宝を集めよう!」バナー画像。

今回の国宝は「銀環」です。

銀環(ぎんかん)

これまで記事で紹介した国宝点を覚えてクイズに答えると、先着20名の方にプレゼントが当たります!
(プレゼントは終了しました)

企画概要は下のページをチェック!

https://sakitama-muse.spec.ed.jp/blogpresent_kokuhou

 

休館中でもグッズは買えるんです。②  ★

休館中でもグッズがほしい という方必見!

 

実は休館中でも当館のグッズは郵送によってご購入いただけるんです。(代金先払い。お届けは、代金お支払から2週間程度要します。)

どれもオリジナルで人気なものばかりですが、今回はその中でも、特に売れ筋なものを紹介いたします。

 

①トートバック白・黒

  

 「国宝金錯銘鉄剣」の銘文をプリントしたシンプルデザインの白いトートバックと、

黒地に白く浮かび上がる埴輪のデザインがかっこいい黒のトートバックです。

 

 

持ち手も長く、手提げでも肩掛けでもちょうどいいサイズです。

白と黒どちらがお好みでしょうか。(なお、白は先日再販開始しました)

 

②国宝鉄剣箸

昨年度の新作、「国宝金錯銘鉄剣」の115文字が刻まれた箸です。

高級感のある内装金色の箱になんと赤と黒の2膳が入っています。
自分用にも贈呈用にもなる一品です。

国宝鉄剣箸

 

 

③マスキングテープ「古墳と埴輪」

こちらも昨年度の新作。さきたま古墳公園の各古墳と埴輪のイラストが並んだマスキングテープです。これを持ってさきたま古墳公園を散策し、実物とイラストを比べてみてはいかがでしょうか。
※博物館本館は休館中ですが、さきたま古墳公園、将軍山古墳展示館はご利用いただけます。

マスキングテープ

マスキングテープ柄

 

全てのグッズ情報は以下からご覧いただけます。

ミュージアムグッズ - 埼玉県立さきたま史跡の博物館

 

 

通信販売については、下記ページを御参照ください。

通信販売の申込方法について - 埼玉県立さきたま史跡の博物館

 


ブログ読者プレゼント「国宝を集めよう!」⑥

「国宝を集めよう!」バナー画像。

今回の国宝は「鈴杏葉」です。

鈴杏葉

今後の記事で発表される国宝点を覚えてクイズに答えると、先着20名の方にプレゼントが当たります!

(プレゼントは終了しました)

企画概要は下のページをチェック!

https://sakitama-muse.spec.ed.jp/blogpresent_kokuhou

 

 

ボランティアを募集します!+活動紹介(環境整備) ★

1月12日より、来年度ボランティアの募集が始まりました。

募集するのは、環境整備ボランティア30名程度、学習支援ボランティア若干名です。

 

学習支援ボランティアの活動内容は以前にも紹介したので、

今回は環境整備ボランティアの活動について紹介していきます。

 

活動日時は、毎週火曜日9:00~11:00です。原則、月2回程度の参加をお願いしています。

主な内容は ①園内の除草・清掃②花の植え替え・手入れ です。

 

①園内の除草・清掃

環境整備ボランティアの皆さんには、お花のあるところを中心に、除草をしたり落ち葉を集めたりしていただいています。

さきたま古墳公園は39.6万㎡の広さがあり、これは東京ディズニーランドより少し小さいくらいなので、きれいに保つのは大変です。もちろん清掃会社の方にも日々の清掃をお願いしていますが、ボランティアの皆さんのお力があるとたいへん助かります。

新レストハウス前花壇除草の様子新レストハウス前花壇除草の様子

 

②花の植え替え・手入れ

公園内にいくつかある花壇に、様々な花を植えていただきます。マリーゴールド、水仙、ユリ、プランターにはパンジーなど、種類豊富です。

博物館や新レストハウス、中の山古墳を訪れたときにはこれらの花がお迎えしてくれますが、こうした花は環境整備ボランティアの皆様のおかげで維持できています。

博物館入口前プランター植え替えの様子新レストハウス前マリーゴールド他植え替えの様子

 

事務室付近にグリーンカーテンの設置もあります。

グリーンカーテン設置の様子。グリーンカーテン設置の様子。

ボランティアなので報酬をご用意することはできないのですが、お花を育てることに関連して「ベニバナ染め」という行事をボランティアの皆様で開催することがあります。

種を撒いて花を付けたベニバナを集めて、お持ちの布製品を染めることができます。きれいな色に染まって楽しいので、ボランティアに参加されたらぜひやってみてください。

ベニバナで染めたタオル。ベニバナで染めたタオル。

※量が限られているため、環境整備ボランティアの皆様以外の参加は不可としています。

 


お花の世話が好き、古墳や自然が好きな方は、環境整備ボランティアに参加してみませんか?

申込用紙、詳細は次のページからご確認ください。


ボランティア > これから登録を希望される方

(広報・学習支援担当)


ブログ読者プレゼント「国宝を集めよう!」⑤

「国宝を集めよう!」バナー画像。

今回の国宝は「画文帯環状乳神獣鏡」です。

画文帯環状乳神獣鏡

今後の記事で発表される国宝点を覚えてクイズに答えると、先着20名の方にプレゼントが当たります!
(プレゼントは終了しました)

企画概要は下のページをチェック!

https://sakitama-muse.spec.ed.jp/blogpresent_kokuhou

 

古代人、「歴史と民俗の博物館」の展示を見る ③(終)  ★

どうも、古代人です。

 

歴史と民俗の博物館の特別展「縄文コードをひもとく」に行ってきた記録、最終回です!

第1回  第2回

 

展示室の最後は「最後の縄文土器」。縁のあたりに「浮線網状文」(ふせんあみじょうもん)という細い網模様がついていることが多いんだって。

展示ケース「最後の縄文土器」を見る古代人と学芸員。

 

このあと弥生時代、古墳時代に入っていくんだね。

 

 

名残惜しそうに展示室を振り返る古代人。

大ボリュームの展示だけど、解説をしてもらったらあっという間だった。

知らないことばかりで面白かった!

 

展示室を出ると、「埼玉縄文カード」を配付していたから6種類もらったよ。好きな土器がカードになっていたら嬉しいね。

 埼玉縄文カード6種類をもっていく古代人。

 

県内のほかの施設でも、「埼玉縄文カード」を配付しているよ。

縄文カード詳細を確認する(歴史と民俗の博物館公式サイトに移動します)

他の施設のカード2枚と、歴史と民俗の博物館配布のカードを持っていると、特別なカードがもらえるよ!

配布期間はまもなく終了(1月14日(日)まで)! この週末が最後のチャンスだね。

 

特別展示室を出た後は、歴史と民俗の博物館の中を探検したよ。

 

 

まず立ち寄ったのはミュージアムショップ。今回の特別展の図録を忘れずに買っておかないとね。

ミュージアムショップに向かう古代人。

特別展の図録、埼玉縄文カードのチラシ、埼玉縄文カード。 

 

 

常設展示室はとても充実していたよ。

 

県内の新しい出土品の特集展示に、

 

 

壁一面に展示される縄文土器。今回の特別展の土器と共通点が見つかりそうだね。

 

なにか見覚えのある剣がある。これは「金錯銘鉄剣」のレプリカだ!

 

金錯銘鉄剣 - さきたま史跡の博物館

 

さすが埼玉の超重要史料。ここでも見ることができるんだね。

 

 

 石室の再現展示を見る古代人。

洞窟? いや、これは古墳の石室だ!

将軍山古墳展示館の石室復元展示を思い出すなあ。

 

 

 将軍山古墳石室内部と埋葬時の様子(復原)。将軍山古墳展示館(埼玉古墳群内)の石室復元展示

 常設展は縄文から古墳時代だけじゃなくて、そのあとの飛鳥時代以降の展示室もあるよ。民俗資料の展示も!

 

 

また、まが玉づくりや藍染めなどいろいろな体験に挑戦できる「ゆめ・体験ひろば」もあるよ。

時間がなくて結局入れなかったのが残念……

 

 

わたしが見てきた特別展「縄文コードをひもとく」は1月14日(日)で終わるけど、今度は常設展もゆっくり見に行きたいね。

 

 

お世話になった2人の学芸員さんにお礼を言って、帰りました。

おじぎする古代人、担当学芸員2人もおじぎする。

本当に縄文土器って色々なものがあるんだね。勉強になりました。

さきたま史跡の博物館でまたお手伝いするときにも、この知識が活かせたらいいなあ。

 

 

いつもブログを見てくれている皆さん、ありがとう!

今度、読者のみなさんに博物館からプレゼントがあるみたいだね。

 

 

記事の最後に出てくる7種類の国宝をチェックして、1月26日以降にクイズに答えてみてね。

(古代人)


ブログ読者プレゼント「国宝を集めよう!」④

今回の国宝は「勾玉」です。

勾玉

今後の記事で発表される国宝点を覚えてクイズに答えると、先着20名の方にプレゼントが当たります!

(プレゼント応募受付は終了しました。)

企画概要は下のページをチェック!

https://sakitama-muse.spec.ed.jp/blogpresent_kokuhou